タラソワ「羽生は天才中の天才」 *メドベージェワ優勝インタビュー

ロシアNOW より【転載】
2016年4月2日 セラフィーマ・クリカーロワ
タラソワ「羽生は天才中の天才」
 米ボストンで開催中のフィギュアスケート世界選手権がたけなわだ。前半戦の結果をまとめてみると、男子シングルに関しては、波乱の余地はほぼなさそうだ。一方、女子は、ロシアのファンたちの期待に反して、予断を許さない混戦となっている。
isu_world_figure_skating_championships_rtsd2ou_1000.jpg ロイター通信
ロシアの希望
 フィギュアのロシア代表で最も大きな期待をかけられているのが、今シーズンの星、エヴゲニア・メドヴェージェワ(16)だ。バルセロナで今季のグランプリ・ファイナルを制し、欧州選手権でも優勝。シニアとして初の世界選手権制覇に挑戦している。
 しかし、31日のショートプログラムは73.76で3位。同じロシアのアンナ・ポゴリラヤ(73.98)に遅れをとり、現時点で首位に立っている米国のグレイシー・ゴールド(76.43)には2.5ポイントの差をつけられた。
 メドヴェージェワは演技後、フィギュアスケート連盟によるインタビューで、自分の犯したミスについて、次のように述べた。
 「滑りには完全に満足してはいません。必要な場所で連続ジャンプをできなかったからです。ふつうはフリップとトーループの連続ジャンプを跳ぶところだったのですが、最初のフリップがうまくいかなかったので、リスクを冒すことは避けたのです。結果的に最初のジャンプがマイナスになり、そのことは、もちろん、次のエレメントを前にした私を緊張させました。そこで連続ジャンプを跳ぶこともできるわけですから。けれど、なんとかうまくいきました。全体としては、悪くない滑りです。そう落ち込んでもいません」
fugure_skating_evgenia_medvedeva_rian_02782205_b.jpg 成長著しい露フィギュア選手3選
 ロシアの有名なコーチであるタチアナ・タラソワ氏は、スポーツチャンネル「MATCH TV」における解説で、このジャンプの変更について次のようにコメントしている。
 「これはよく考えられたトレーニング・システムです。ただ出来ることではありません。メドヴェージェワのトレーニングを見ると、彼女がどんな状態からでもダブルやトリプルを跳べるのだということが分かります。試合で簡単にできることではありません。これはよく考えられたトレーニング・システムのたまものです」とタラソワ氏。
 選手権の最終順位を確定するフリープログラム、女子は日本時間で4月3日(日曜日)の午前8時に行なわれる。
日本の現実
 30日にショートプログラムが行なわれた男子シングルは羽生結弦(21)が110.56で他選手を大きくリードしている。ロシアのミハイル・コリャダは6位(89.66)。現時点の2位は前大会覇者、スペインのハビエル・フェルナンデス(98.52)で、3位はカナダのパトリック・チャン(94.84)。
 タチアナ・タラソワ氏(2007年-2010年に浅田真央のコーチを務めた)は、羽生の演技に次のようにコメントした。
yulia_lipnitskaya_alexei_urmanov_rian_02787130_b.jpg リプニツカヤ、不調脱しつつある
 「稀有の逸材で、天才中の天才。言葉もありません。感激、の一言です。なんと長く続いた登り坂だったことでしょう。なんと長いあいだ、自分に可能な全てのことを行ない、ひとつにまとめ上げるための力を、十分に持てないでいたことでしょう。今はもう、ただただ彼に感謝しています。私はコーチとして50年も働いてきました。そしてついにこのようなものを目にする幸福を味わっているのです。人間の到達点に限界などはないのだ、ということを、この目にしているのです。彼は今こそ強く、軽く、繊細です。すべてがまさにあの回転のために機能している。彼が跳ぶとき、彼はまるで空気を手につかんでいるようなのです。彼自身が空気のない空間にいるようなのです。たぐい稀な選手です」
 男子のフリープログラムは日本時間で4月2日(土曜日)の午前8時に行なわれる。
2016年4月4日 セラフィーマ・クリカーロワ
メドベージェワ優勝インタビュー
 ロシアの女子フィギュア選手エフゲニア・メドベージェワ(16)が世界選手権を制した。グランプリ・ファイナルと欧州選手権に続く3つめの栄冠。シニア移行後最初のシーズンを最高の形で締めくくった。勝利の後にどのような感情を味わったか、世界選手権は大変だったか。試合後、ロシアフィギュアスケート連盟のプレスサービスに語った。
evgenia_medvedeva_rian_02784084_b.jpg エフゲニア・メドベージェワ= ウラジーミル・ペスニャ撮影/ロシア通信
「強靭な意思が必要だった」
- 勝利から2時間が経ちました。いまどんな気持ちですか?
 「いまもすっかり混乱したままです」
-フリープログラムでキム・ヨナの世界記録を更新しました。
 「ただもう、ショック状態です。0.04ポイント上回りました」
- シーズンを通じてコンディションを保つのは難しいことでしたか?
 「もちろん難しかったです。でも、これはスポーツです。意志力というものを示さなければなりません。意思の力でリンクに出、戦うのです。体調面では今回が一番、強い意志が必要になったスタートでした。体力は限界でした。だってシーズンの最後ですから。誰もが大変だった、そしてその中で戦っていたのです」
- シーズンで一番大変なスタートだった?
 「いいえ。一番大変だったのは、ブラチスラヴァの欧州選手権です。精神的に困難だったのです。現地練習も全くさせてもらえませんでした。フリップもトーループも一度もできなかったのです。そこから私たちはもう一度始めました。少しずつコンディションを戻していきました。そして、すべてうまく行きだしたのです」
「不安はなかった」
ショートプログラムの結果は、米国選手グレイシー・ゴールドに遅れをとり、2位だった。この状況も冷静に受け止めていたという。
figure_skating_medvedeva_52680927_b.jpg メドベージェワが世界選手権で金
 「グレイシーが1位でショートプログラムを終える、というシナリオには準備ができていました。私のすべきことは、ただ、息を抜き、気分を変えて、自分の仕事をすることだけでした。フリーのリンクに出て、自分に何ができるかを示してみせることだけでした」
- フリーのリンクに出て行くのは大変なことでしたか?
「いつもとまったく変わりません。エテリ・ゲオルギエヴナ(コーチ。姓はトゥトベリーゼ)が励ましてくれました。正直に言って、そう心配してもいなかったのです。ほとんど不安はありませんでした。ここ(ボストン)は非常にアットホームな雰囲気です。みんなの応援を感じられます。観客席からロシア語で「ジェーニャ、がんばれ!」なんて叫びも聞えるんです」
日本の詩を暗唱
 「キスアンドクライを立ったとき、私の頭にあったのは、たった一つのことです。「寝たい!」。だってモスクワ時間では午前7時です。立っていられないほど疲れていました。でも新しいルールで、すぐに更衣室には行けません。「グリーンルーム」でアーニャ(アンナ・ポゴリラヤ)、浅田真央ちゃんと一緒に、残りの選手の評価が出るのを待っていました。ちょっとでも雰囲気を明るくしようと思って、真央ちゃんに日本語の詩を暗唱しました。すぐには分かってもらえず、近くに座って「もう一回言って」と言います。私は繰り返しました。真央ちゃんは、驚きのあまり、椅子から転げ落ちそうになりました」
- どんな詩ですか?
 「というより、歌詞なんです、日本のアニメの。各26エピソードで、もう何シーズンめかに入っているやつです。何度も聞いているうち、覚えてしまったんです。日本人の記者たちの前でも暗唱したら、みんな気絶しそうにしていましたよ」
立ちはだかるは学校の試験
medvedeva_japan5-2.jpg メドベージェワの日本愛:ジブリ映画から羽生選手まで
 メドベージェワは5月、9年生(ロシアの学校は11年制)を終える。つまり、中学校を修了する。高校進学のためには難しい試験をパスしなければならない。世界選手権を終えた今、真っ先に取り組まなければならないのは、勉学だという。
 「2つの必須科目を受けないといけません。ロシア語、数学です。それから選択科目で生物学と英語の2科目があります。でも、一番大事なのは 数学とロシア語です。世界選手権前のひと月は、やはり、しっかり勉強したとは言えません。時間はまだ2週間あります。がんばって勉強します」
「この性格はコーチの薫陶のたまもの」
 コーチのエテリ・トゥトベリーゼ(42)はメドベージェワを教え子に持って8年になる。2007年からの付き合いだ。ソチ五輪金メダリスト(団体戦)のユリヤ・リプニツカヤ(17)も担当していたが、今シーズンの初めにたもとを分かっている。
 「私のスポーツ向きの性格はエテリ・ゲオルギエヴナの薫陶のたまものです。スポーツがなかったら、私がどんな人間になっていたか、私には分かりません。けれど、私の負けず嫌いとか、目標に向かって邁進する姿勢は、確実にコーチからもらったものです」

Tag:ロシアの声 *SPUTNIK  comment:0 

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2016年1月1日 新年を迎え、日本に生まれた幸せをかみしめ、日本人で有る事の誇りを持ち、 生きる喜びを持ち続けたいと願いました。
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2011・2012この凄まじい年を生きている。幻想の世界が終り2013より今現在考えの及ばない 世界に入ると云われている。*私達の力がどれ程強いか、自己主権を持った者であり自由であるそれが現実です。意識が自由になって初めてそれが外に現れると。本当の自分を思い出す時が来た(ジョージ・カヴァシラス)